ひとこと日記
2月1日(日)
捨てる、捨てる、捨てる。ただただ、捨てる!
思い出の品が次々と私の前を通りすぎていく。私は無情にもそれらを捨てていく。人間に本当に必要なものはあまりにも少ないから。
文化とは何か。なにもかも残す、そんなものは文化ではない。抽出こそが文化だ。紙が貴重であった時代の古典文学を見るがいい。削りに削られた、研ぎ澄まされた古の文化人の感覚に現代人は近寄ることすらできない。満ち足りる、それは大事なものが見えなくなるということでもあるのだ。
2月2日(月)
で、いい加減、捨てるのさえ疲れました。なんとかして。我が家は4次元ポケットか!
2月3日(火)
ガイナは、まほろのスタッフは、意外とSFのなんたるかをわかっていない。
派手な戦闘とか破壊とか国家の一大事とかヒミツ組織とか宇宙とか、んなもんはSFの本質じゃない。ではSFとは!?
屋台でチャーシュー抜きのラーメンを食う、これこそがSFじゃ! それがわからぬガイナでもあるまいに。
(追記)
『まほろまてぃっく〜もっと美しいもの〜』最終話を見終わった。どうにも納得がいかない。内なる憤りを抑えきれない。
好きな小説にしろマンガにしろ、もうガイナにはアニメ化してほしくない。
せめて、山賀さんにはしてほしくない。
…とはいえ感謝はしている。ガイナがアニメ化するというきっかけがあったから『まほろ』を知ったのだ。
そして日頃読まないアニメ雑誌に偶然目を通したのは『コメットさん☆』のおかげだ。これも姫さまのお導きだボ。
2月4日(水)
一旦帰郷する。金もないので格安のバス(新宿−大阪4,800円)を使う。たまたま前に乗ってる客がやっちゃんだったのだが、こんなバスに乗ってくるくらいだからチンピラだろうが、その生態観察がなかなか楽しかった。チンピラというのはひとことでいうと「お子ちゃま」です。人の迷惑考えず自分が快適ならよしとする。そして… 多分人一倍寂しがりやのサンガリア。
2月5日(木)
実家はボロ家ながら両親と弟の3人で6部屋使ってる。それでも自分が帰ってきたらどの部屋を空けようかと思案中らしい。一人ひとりに生活があるので当然だが、はたから見れば贅沢ではある。
2月6日(金)
『まほろ』の原作者の中山文十郎という人が気になってたので、この人の書いた『同級生』のノベライズを読んでみた。
…ただのエロ小説でした。むろん、よく書けてはいますが。
2月7日(土)
昨日久しぶりにゲーセンに行ったばかりというのに今日もたて続けにいった。特に好きというわけでもないが。コインがたくさんたまったのでカウンターにキープしに行ったらカードとかの登録ではなく指紋照合を使ったものだったのでびっくり。逆にいうとそこまで青少年のモラルは荒れ果ててるのかと。
2月8日(日)
弟の3回忌。と、冷静に書けるようになった。彼の性格からしてお経をあげても喜ばんだろうと内心思っているのだが。そう弟(もうひとりの)に言うと同感だと言われた。まあ集まってくれることがなによりですな。
2月9日(月)
金もなく帰郷して、仕事を探すにしてもパッとしたものはないだろうし、自分に残された道はもう小説家になるしかないと思ってる。だが最近そういう生活もあって何事にも精気がない。興味が沸かない。弟にも「ふたことめには文句がでる」と言われた。ショックだ。そういういろいろを、今回の帰郷を転機に変えられればいいと願う。
とりあえず何かに興味を持とうという動機で『サクラ大戦3』をやってるよ。その意味で目的は達しました。北大路花火ちゃん、最高です。萌えです。
黒髪・おかっぱ・ウォッシュボード
美少女とはこれなり。これのみが美少女なり。ああ花火ちゃん… ぽっ。
2月10日(火)
引っ越しの準備をしに、一旦関東に戻る。バスの窓越しに見る上弦の月は青緑に輝き、ネオンのまたたく都会を見下ろすようにしてのっぺりとした藍色の空に浮かんでいた。幻想的な光景を撮ろうとデジカメを取り出したが案の定カメラのレンズは人の眼で見た感動を再現してはくれなかった。それもまあ、撮る人次第ではあろうが。
2月11日(水)
引っ越しの見積もりをしてもらう(ネットで)。7万と言われた。そんなには出せない。というか「大阪−関東3万円から」と書いてあるじゃないか。それで7万という強気の数字はどこから捻り出したものなのか。
2月12日(木)
引っ越しをする。それがいかにあんぎゃあであるか。この一葉を見れば一目瞭然。
あまりに楽しい状況なのでプラモのリストを作ってみた。作ってない艦船キットのみである。
戦艦 | 陸奥/ニュージャージー/ネルソン/PoW/ビスマルク/グラーフシュペー |
空母 | サラトガ(フォレスタル級)/加賀/龍驤/準鷹/雲鷹/千歳/アークロイアル(現)/ミンスク |
巡洋艦 | 鳥海/名取/大淀/夕張 |
駆逐艦 | 朝潮/三日月/白露/霜月/朝潮/陽炎/スプルーアンス/アドミラル・ザハロフ/O級/Z級 |
他 | U−\B型/鵜来級(withガトー)/小艦艇セット/1、2等輸送艦/ タグボート/クレーン/ドック/基地/水雷艇 |
艦載機 | 約160機 |
ヤマト | 駆逐艦/パトロール艦/護衛艦/超巨大戦艦 |
船だけでこのありさま。いやはや。
2月13日(金)
大神一郎の事をどう呼ぶかで、その人の『サクラ大戦』への愛がわかる。
私は「大神はん」と呼ぶが弟は「イチロー」って言ってた。
いや、だからどーしたと言われてもだが。
2月14日(土)
5万5千円、という引っ越し屋さんの見積もりに「もうひと声!」とお願いメールしてから返事が来ない。見捨てられたか!?
2月15日(日)
知り合いにいろいろ引き取ってもらう。
2月16日(月)
結局、別の業者さんに6万4千円で引っ越しを頼んだ。なんだかなあ。
でも、こういうことはメールじゃ埒があかん、ということがわかった。ケースバイケースの物事はメール程度では意志が伝わらんのだ。
2月17日(火)
捨てる事が、ものを減らすことがこんなに気持ちいいとは。
実家に戻ってからもダンボールを開けずに広々空間で過ごせたら気持ちいいだろう。でも今の時点ですでに聞きたいCDが聴けなくて欲求不満だったりする。まったく人ってやつは。
1月18日(水)
辞めた会社の後輩から電話がきた。「引っ越すってほんとですか!?」と。
誰にも言ってないはずなのに。不思議。でも嬉しい。
2月19日(木)
片付けをすればするほど部屋が段ボールに埋もれていく。いったい私はどれだけの物量に囲まれて生きてたんだ!?
2月20日(金)
今日しかない。そう思い立ち鎌倉へ。
6時半出立。朝霞−池袋−恵比寿−横浜(トイレ休憩)−鎌倉着9時。
鎌倉駅−佐助稲荷−銭洗弁天−源氏山−北条政子/源実朝墓−岩船地蔵−八幡宮−頼朝墓−由比ヶ浜−江ノ電で鎌倉駅(13時)
その後金沢八景行きのバスに乗り、そこから京急で横須賀中央駅徒歩10分、記念艦三笠へ。
4時まで見学。京急横須賀中央−品川−秋葉原でコンデンサを買って帰る。
…ちょっと強行軍。でもとりあえず見納めだから。
無論、これが最後というつもりはない。
2月21日(土)
前の会社の人たちが送別会を開いてくれた。とっくに辞めた私なんかのために。新さん、石川さん、高田くん、江口くん、中川くん、本当にありがとう。ビリヤードも楽しかったです。そして久田くんも、ありがとうね。
私は幸せ者です。
2月22日(日)
テレビが引き取られていった。
わが家から、徐々に生活臭が抜けていく。
2月23日(月)
引っ越し。それは究極ノ選択である。捨てるか、残すかの二者択一である。
かつて私がこれほど悩んだことがあるだろうか。というわけでどうしても捨てることのできなかったエロ本の一覧をここに記す。
田中ユタカ | いたいけなダーリン 月とさくらんぼ ファースト・タッチ初恋 ラブラブだもん 好きなんだってば! ボクの好きな女の子 秘めごとの関係 人魚姫のキス |
いがらしゆう | 秘密のアマリリスCLUB 美少女ぐりぐりチェック 恋愛コンサルタント 続・恋愛コンサルタント |
みむだ良雑 | ありすのぼ〜けん 超ありすのぼ〜けん |
蘭宮涼 | ハーフムーンにかわるまで ルナジェニック・ドール |
MITAONSYA | ガールフレンド |
龍炎狼牙 | とらぶるEVOCATION(1〜3巻) |
きみおたまこ | 夜に降りる天使 |
もりばやし・りんご | RINNちゃんの事件簿 ULTRA−M |
東海道みっちい | つむぎちゃんSOS |
まるごと林檎 | 原子力少女プルトリアン |
はりけんはんな | おちゃめなプリンセスティア |
身を切る思いで厳選したということは、ある意味超お勧め作品一覧と言い換えてもさしつかえなかろう。まさに日本の英知の結集である。我ながらシュミのよい選択と自負しておりますが、この件に関して掲示板での発言はご遠慮ください。恥ずかしすぎ。
同日・深夜
友人が身の回りのいらない物を引き取りに来てくれた。
お返しに賞味期限ぎりぎりのチョコをくれた。
2月24日(火)
遂に引っ越し屋が来た。思えばこの日に備えて捨て続けた日々であった。ところが、
「まだまだ積めますよ」
あっそ。なんか捨てたものの多さにがっくり。でも引っ越しを身辺整理の機会ととらえると、やはりこれでよかったと思う。
夜、会社の旧メンバーに会う。
このところ、毎日のようになんかある。
2月25日(水)
遅まきながら、非常に遅まきながら、私は今、理想の書斎を手に入れた。
2月26日(木)
ようやくというか、あっという間のお引っ越し。
せっかくなので、家を出たあと夕方まで新宿御苑でお昼寝してた。本当はお花見の時に来たかったけれど、それでもなお御苑の日本庭園は趣がある。
夕方、奥村/MT両氏にお寿司を御馳走してもらった。美味でした。
みんなの優しさに抱かれた数週間。そして大阪へ。
2月27日(金)
散々おいしいものを食べた挙げ句、けれど一番おいしいのは実家の昼食だったりする。それが最大の楽しみだったりもする。
いろんな物を捨てて、一文無しになって、戻ってきた私を家族は笑顔で迎えてくれた。
リセット。自分を再起動。人生の後半生にむけて。
2月28日(土)
最初に始めたのは、ステレオの音が出るようにすること。人間には音楽が必要だ。それが何かの代替物に過ぎないとしても。
ところが前の家で気持ち良くなってたスピーカーが、やっと鳴っても元気ない。10畳の広さが裏目に出た。遂に電池アンプの限界か。
2月29日(日)
親がネットをしたい、パソコンしたいと嬉しい事を言ってくれる。喜々として一台作りはじめたところに、友人がモニターを持ってきてくれた。