ひとこと日記

3月1日(火)
 日記をこうして書くことにギモンを感じ始めている。日記とはその日起こったことや思った気持ちを正直に書くことだ。自分に正直でなければ日記ではない。だからこの日記でも最低限のルールは貫いているつもりだ。嘘は書かないと。でもそれだけで正しいだろうか。その日一番強く思ったことを書かなければ、それは嘘と同じかもしれない。ネットに公開される以上、書きたくないこと、書くべきではないことはどうしてもある。
 何が言いたいんだろうな。ネットに日記載せてる時点でそれは暗黙の了解。でもなんかもやもやする。ひょっとしたらやめるかもしれない。まあそんな感じで今は気持ちふわふわ。

3月10日(金)
 いよいよ明日の深夜『びんちょうタン』が始まる。放映前からこれほど期待してるアニメも珍しい。
 それはいいのだが『蟲師』と見事に時間が重なるんだよ。週に1本しかアニメ見てないのに〜。『蟲師』は弟に録ってもらおう。

3月11日(土)
 待ちに待ってた『びんちょうタン』遂に関西地区解禁。明日が待ちきれないのでリアルタイム視聴。
 このようなアニメに点数をつけるのは無意味だが、敢えて採点(5点満点)。

演出 … ★★★★★
作画 … ★★★★★
美術 … ★★★★★
声優 … ★★★★★
音楽 … ★★★★★☆

 ストーリーはあってないようなものだが、本当は脚本にも5点あげたい。期待以上だ。とにかく素晴らしい。音楽は特筆ものだと思う。

3月12日(日)
 F1始まった。アグリチームは本当によく頑張った。スタートラインに立てただけでもたいしたものだ。蛮勇に近い気もするが、自分の信念を貫き通したアグリは凄い! あとは資金の続くうちにどう結果を出すかだね。
 それにしても4年落ちのマシンか… 無謀…(むにゃむにゃ)

3月13日(月)
 『びんちょうタン』を何度も見てる。ストーリーがなきに等しいのでそのぶん、何度見てもすり減らない。
 サイコーだよおい。

3月14日(火)
 米国でプレステ2に罰金命令。コントローラーの「ブルブル」が特許侵害とかで、弁償借金100億円!
 …あの、すみません。ちょっと今だけ「理性」外していいですか。もう限界なんで。外しますね。
 ズシャッ。
 じゃあ、言いますね。
 す〜っ。

 滅びよ 陪審員制度
 
アメリカ 氏ね

 ガシャッ。
 …どうも。お見苦しいところをお見せしました。
(こんなことになったのも多分、数年前セガが甘い顔みせたからだと思う)

3月15日(水)
 毎日『びんちょうタン』を見てる。面白いんだけど、なかなか鑑賞の難しいアニメだ。
 可愛い。文句なしに。そこさえ見てれば話は単純なのだが。でもどうにも切ない。今どきありえない質素な暮らしぶりが。
 私も現在、日本人としてはありえないほど貧乏なのだが「自分も貧乏だけど、もっと貧乏なこの子も頑張ってるから自分も頑張ろう」みたいな「下を見て暮らす」鑑賞の仕方は間違ってると思う。そんな事してもびんタンは喜ばない。
 かといって寝そべってポテチをかじりながらこのアニメを見るのも(そんな事してる奴はいないだろーが)間違いだろう。このアニメに流れる精神を味わい、物を大切にする心を持って日々を暮らすのが、このアニメに対する正しい接し方であろう。
 ともあれシンプルであるが故になかなか難しいアニメだ。文句なしに面白いが。

3月16日(木)
 アメリカの審判はまたしても自国に有利な判定をしたらしい。その挙げ句アメリカは二次リーグを突破できなかった。見苦しい。組み合わせといい審判の国籍といいキューバに対する差別といい、実に見苦しい。アメリカを含めた選手たちには何の落ち度もないだけに、なおさらクリーンにやってほしかった。
 牛肉の件といいこないだのプレステの件といい、今度の野球のことといい、最近のアメリカはひどい。もともと好きな国ではなかったが、あの貿易センタービルの事件以来アメリカの行動は自分勝手にもほどがある。日に日にあの国が嫌いになる。今まではそれでもなるだけ公平に考えるようにしてきたが、もうやめた。
 相手の立場を考える理性がなく自分の都合しか考えない幼稚国家などうんざりだ。まともに相手する必要などない。
 もうアメリカなど知らん。勝手にやってくれ。できれば大気圏外に行ってほしい。

3月17日(金)
 中古電化製品の販売が法律で規制される模様。アンプいじりの趣味がある自分には只事ではない。というわけで「ハードオフ」に突撃。ジャンクの品数が減ってる。残念。ほぼ手ぶらで帰る。

 その代わりといってはなんだが『びんちょうタン』コミックス購入。
 これはすごい。「泣ける」「涙なしに読めない」というネットでの評判は嘘ではない。が、感心したのはその事ではない。
 そういう「お涙頂戴」的なものが吐き気がするほど大嫌いな私でもすんなり読める。というかのめり込み。すくいのないほど貧しい境遇でも同情を拒み日々をせいいっぱい生きるびんちょうタンの強さ、そんな境遇でも他者へのいたわりを決して忘れない純真な心、そしてなにより作者・江草天仁さんの彼女への愛が、作品を包んでいる。
 この原作にしてこのアニメあり。

3月18日(土)
 国会中継のため『チャングム』放映なし。が、そんなことはもはやたいした問題ではない。私には、日本には『びんちょうタン』がある。今夜ももちろんリアルタイム視聴。ひは〜っ!

3月19日(日)
 アニメとコミックスの相乗効果で指数関数的に『びんちょうタン』にスパイラルはまっていく私。
 コミックスのびんちょうタンはほんとに切ない。アニメではその切なさがかなりマイルドになっている。困った時でも優しい友達が助けてくれる(ありがとう、ちくタン)。コミックスのちくタンやくぬぎタンたちが冷たいと言ってるのではないよ。ただ運悪くその場に居合わせないだけ。そういう意味でコミックスの方がリアルだしその突き放した現実感が魅力でもある。それでもけなげなびんちょうタンをなんとかしてあげたい。本の中に入って助けてあげたい。
 そんな読者の矛盾にアニメはこたえてくれているのだ。『びんちょうタン』はたしかに癒しのアニメである。アニメの中でびんちょうタンが癒されることで、びんを愛するみんなの心が癒されるのだ。コミックスとアニメその両方を知って初めて、私たちは『びんちょうタン』の魅力を知ることができる。
 それにしてもなんと神々しいアニメだろう。くぬぎタンが雨上がりの空にかかる虹を見、ちくタンとびんタンは森に自然の豊かさを見たように、私の目にはこのアニメから後光が差して見える。

 びんちょうタンはみなべ川森林組合のマスコットキャラである。萌えキャラなどという得体の知れないものに最初は戸惑いと不信を感じていた(当然だろう)町のスタッフが原作者とアルケミストのスタッフを信頼し、その信頼を裏切らないよう真摯に書かれた「びんちょうタン」。そしてこのアニメには「原作者が大事に守ってきたものを壊さず大事に育てたい」という思いが、「いい作品にしたい」という素朴で最も大事な思いがあふれている。
 アニメ製作という集団作業はどこか団体競技に似ていて、何かのきっかけでごくまれに、全てのスタッフが一丸となってとんでもない力を見せてくれる時がある。あたかも一人ひとりが力を合わせて奇跡のパワーを生む合体ロボのように。そうした熱い思いの連鎖反応によってできあがったアニメは、もはや人の手で作ったとは思えない崇高な作品に昇華する。
 幸せな事に、私は何度かそうした作品に出会ってきた。そういうアニメに感じた神々しさを、私は『びんちょうタン』にも感じるのだ。

 週に1、2本アニメを見るかどうかというぬるい私が、それでもアニメをやめられないのは、数年に一度こうしたとんでもないアニメに出会えるからだ。ありがとう『びんちょうタン』。この素敵アニメの製作に関わったみなさんに、私は感謝します。

3月20日(月)
 今日はびんちょうタンのふるさと、和歌山県みなべ町を訪ねてみました。

アメリカ嫌いといいつつ何に乗ってるんだ
もよりの関西空港から、いざ発進!
関空の向こうに見えるのは淡路島でございます
一路、南へ
大阪からみなべまで高速道路も通ってます
時速250マイル。10分ほどでみなべ上空到達
低空飛行は危険がいっぱい
う〜ん、このへんに例の看板が
あるはずなんだが…
たぶん違う
あっ、ウバメガ氏発見!
断崖絶壁の上にあるスリリングな空港です
残念ながらびんタンには出会えず。
南紀白浜空港に到着
やにこええさかい、またみんにきてくらんしよ
帰りは高速機で快適に。
ここは串本向かいは大島〜
惑星ヤビンではありません
山深き紀の国を抜け、あおによし奈良を眼下に
彼方の大阪湾を一望。
びんタン、あなたの住まう国は
こんなにも美しいのですね。
いつもはもっと上手なんですよ
八尾空港に無事着陸
 …できませんでした。


3月21日(火)
 もう我慢できないし我慢するつもりもない。




before

after

 日めくりびんちょとコミックブレイドも購入。

 ところで日本野球、遂に世界一ですね。
「おめでとう… おめでとう… 日本」

3月22日(水)
 私の「無人島に持っていく一枚」は長らくフルトヴェングラーの第九(いわゆる『バイロイト盤』)で決まりだったが、それをもしのぐかもしれない名盤を見つけてしまった。そう、『びんちょうタン』ED「びんちょう音頭」である。何度聴いても聞き飽きない素晴らしい曲だ。
 それこそ浴びるほど聴いているのにいつまでたっても歌詞を覚えられない。

お早うはみがきびんびんびん びんびん元気にびんびんびん


 という本来の歌詞を、私の脳は、

お早う元気にビンビンビン ビンビン朝からビンビンビン


 と都合よく(?)解釈してしまう。そんな輩はおそらく私だけではあるまい。というか江草様、これは確信犯でしょう?
 そんなこんなを含め「びんちょう音頭」は「海ゆかば」と並ぶ次期国歌候補にふさわしい名曲である。皆も心して聴くべし、踊るべし。
 …とりあえずCD買わないとな。

3月23日(木) 

がんばります

 今日のお仕事は本土防衛です。

3月24日(金)
 100均ショップでミルクピッチャー買ったついでに炭も探してみた。やはり中国の禁輸の影響か、備長炭は見当たらない。あっても量が少ない。もっとも以前こういう店で買ったものは備長炭といいつつ水に浮くような代物だった。どうせ買うならいいものがほしい。やはりみなべに巡礼か。いずれ行きます参ります。
 今日はちくタン買いました。煮沸して炊飯器に入れたら、親に「こだわってるね」と言われた。ええこだわってます。但し親の思ってるのとは違う方向に。

3月25日(土)
 …と思ったけど、
 やっぱり『チャングム』はいい。

3月26日(日)
 先日お世話になった社長さんとご飯した。随分と迷惑をかけたのに、今も私のことを気にしてくれていて、いつでも戻ってきてくれ、みたいな事を言ってくれた。ありがとうございます。

3月27日(月)
 スピルバーグの『A.I.』という映画を見た。
 ディビッド、君は随分気の毒だ。君は進む道を間違えた。君の行くべきは「マンハッタン」などではなく「アキハバラ」だった。この国ならば君を心から愛してくれる人は幾人もいるはずだ。日本人にとってロボットに感情移入するなんて造作もないことなのだよ。私なんか、私なんかなあ、炭にだって簡単に感情移入できちゃうぞ。

3月28日(火)
 スタニスワフ・レムが死んだ。失礼ながらまだ存命だとは知らなかったのだが。私にとってレムは最も偉大なSF作家の一人だった(ちなみにもう一人は新井素子さんだ)。何が悲しいって、今どきちょっと大きい本屋に行ったところでレムの作品は『ソラリス』くらいしか置いてないのだ。今の本屋はゴミ溜めみたいだ。中身のない本ばかり並べ立てて本当に優れた本は置いてないのだから。しかし本屋はむしろ被害者だ。悪いのは出版社と、そしておそらく読む側だ。
 このままでは今世紀中にSFはおろか小説そのものさえ滅びてしまうのではないか。

3月29日(水)
 国会のメール問題、いつまでくすぶってるんだろね。民主党にはイライラさせられる。特に永田議員、だっけ。情報提供者の名前を公表するなんて、それやっちゃいけないと思う。議員どうこう以前にそんな人は人として信用できない。

3月31日(金)
 昔の戦争映画をレンタルしてきた。『トラ、トラ、トラ!』という映画。恥ずかしながら見るのは初めて。
 …すごいね、これ。今どきのハリウッド映画より断然おもしろい。
 私見では、映画にせよマンガ、アニメにせよ、面白いかそうでないかの分水嶺は、「相手側の立場を分かってあげられるか」だと思う。敵をたんなる敵役とみるか、血の通った同じ人間としてみるか。ただそれだけの違いだと思う。そしてそれができていない作品があまりにも多い。


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