代用キーボード編


 親指シフト大好きな私は、というか親指でしか生きられない私は、これまでずっと純正の親指シフトキーボードを使い続けてきました。
 しかし親指シフトを取り巻く環境は年々厳しくなるばかり。
 なのでこの際、思い切って通常のキーボードに手を出してみました。
 きっかけはこのキーボード。



マスタードシード社マルチメディアキーボード「MKM-1350U」


 親指シフターが見ればよだれの出そうなレイアウトじゃないですか。
 誘惑に耐えきれず購入しました。
 しかし残念なことに初期不良でした。キーの大半が反応しないのです。
 やむなく送り返しましたが、交換品も10日ほどで同様のトラブルが発生。
 これは不良率が高いとかいうレベルではなく、作りそのものがアレなんでしょう。
 また送り返しても同じことになるのが目に見えてます。
 といってこのキーボードの可能性を捨てきれない私は、サポートをあきらめ自力での分解/修理の道を選びました。
 興味のあるだろう数人のため、そして自分の備忘録として分解修理の過程を辿ってみます。



というわけでいきなりの分解編




 キーボードを裏返したところ。
 ネジが12箇所見えてます。
 しかしこれを全て外しても中が開きません。
 そんなとき、力任せに開けようとしちゃダメ。



 隅にあるゴムでできたクッションをめくると、中からネジが現れました。
 この2箇所だけ隠すことに意味があるのか疑問ですが、とにかく謎は解けました。





 中を開けたところ。
 妙にピンボケですが、デジカメが寿命を迎えてるので許してやってください。
(この直後、息絶えました)

 2枚の薄膜シートに回線をプリント、キーを押すことで信号が流れるしくみです。
 それにしても安っぽい作りです。
 (純正キーボードと見比べると一目瞭然ですね)

 しかしあなどるなかれ、実はOASYS専用機もこれと同じ作りでした。
 (証拠の画像は… 見つけたら後で貼っときます)


 肝心の故障の原因ですが…
 分解する前はコンデンサ不良と思ってたんですが、目視する限りでは大丈夫そう。
 それとは別に原因らしきものをみつけました。




 ここです。ここが怪しすぎる。
 薄膜シートからの電気信号を基盤に伝えるコネクタなんですが、単にネジ2本と金属板で圧着してるだけ。
 しかもネジは木ネジで裏のプラスチックにネジ止めされてる頼りなさ。
 とどめはこの金属板で、押さえつける面がネジの部分が膨れていて平らになってない。
 もうここが原因で間違いないと思います。

 それにしても腹立たしい。
 なんでこんな部分で10円、20円をケチるのか。
 おかげで信頼性はガタ落ちです。


 さて、どうしたものか。
 ネジを締めすぎても裏のプラスチックの寿命を縮めるだけなので、金属板の裏に薄い紙を2枚ほど挟みました。
 金属板の突起部分をうまく避け、なるべく平らになるように。
 やったことはそれだけです。

 元通りネジを締めると、全てのキーが使えるようになりました。
 なんか、脱力感。
 まさかハンダこてさえ使わず直るなんて。
 久々に中華クオリティの神髄を見た気がします。
 原因がわかったのでまたトラブった時も対処できますが、このキーボード自体が消耗品と考えるしかありません。
 ぶっちゃけ爆弾抱えながら文章を書いてるようなもの。
 はっきりいってお薦めできません。



エミュレータの使い心地

 そうしたどうしようもない欠陥を棚にあげると、親指シフトキーボードとしての性能は優秀です。
 エミュレータには「Japanist2003」付属の「快速親指シフト」を使用。
 さらに「Change Key」というフリーソフトでキーのカスタマイズをしています。
 この2つのソフトのおかげで完璧といっていい親指環境が整います。
 今書いてる文章もこのクソキーボードで書いてますが、非常に快適です。
 少しでも長く、このキーボードが寿命を保つことを願います。
 それまでに別の使えそうなキーボードを物色しとかないと。


 親指シフトの純正キーボードは今でも発売されてます。
 しかし最新の親指シフトキーボードである「FKB7628-801」には全く興味が沸きません。
 専用キーボードのくせに親指キーと変換/無変換キーが共用になってる。これならただの「B割れ」キーボードと同じ。これに15000円は払えないな。
 そもそも「コンパクトなキーボード」という時点で間違ってる。
 親指シフトキーボードというのは日本語の入力効率を最大限に考えたキーボードなのです。
 そのためにはキーボードはピッチが広く、キーが大きく、快適でなければなりません。
 ここ数年発売された親指キーボードはどれも小さく、狭く、無駄なキーが多すぎます。

 いや、そもそも理想のキーボードは人それぞれ。
 たとえばブログなどネット上で文章を書くとき、数字は半角というのがネチケット。
 従来の親指キーでは全角と半角の切り換えが煩雑でした。元々そういうふうに出来てないから。
 私は「Japanist2003」の設定でテンキーを半角・直接確定にしてます。これで抜群に快適になりました。つまり私にとってテンキーは必須です。
 いっぽう小説家などは半角が必要ないし英数字も使わなければテンキーなど不要。
 そして英字を多用する人にはそもそも親指シフトそのものが不要かもしれません。
(親指シフトで日本語と英字を混在して快適に打つ方法が、私には未だにわからない)

 私がいいたいのは、理想のキーボードは人によって違うってことです。
 だから「たったひとつの理想の親指キーボード」なんてない。
 それなのに今の親指シフトキーボードの選択肢はあまりに少ない。
 何種類も、何十種類もある親指シフトキーボードの中から自分にあったものを選べたら。それが私の理想です。
 その理想が到底かなわないいじょう、私は既存の専用キーボードを離れ、一般のキーボードから使えそうなものを拾い食いしていくつもりです。


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